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丸善ジュンク堂に住んでみる2019 体験レビュー

丸善ジュンク堂に住んでみる

丸善ジュンク堂住んでみるとは…

Twitterで丸善ジュンク堂さんが「ジュンク堂に住んでみたいですかー?」という問いかけたことから読書の秋に合わせて行っている、1泊2日で丸善ジュンク堂書店に泊まって存分に読書を楽しもうという企画。
1人3冊以上の書籍購入が必要ですが、無料で行われており協賛企業からの物品支給もあるという太っ腹なイベントです。

今回幸運なことに204組中5組の抽選に当選し、参加することが出来たので体験レビューをしていきます。

目次

丸善ジュンク堂に住んでみる スケジュール

全体の流れ

11月2日(土)
21:45  通用口前集合・受付
22:00~ オリエンテーション・場所決めの抽選
23:00~ 自由時間

11月3日(日)
02:00~ 真夜中の読書会
03:00~ 自由時間
04:30~ 店内の一部消灯
08:00~ アンケート記入、住民票授与
08:45~ 書籍や雑誌の購入・清算
09:30  ツアー終了

丸善ジュンク堂に住んでみる 体験レビュー

丸善ジュンク堂に住んでみるでは実際にどのように進んでいくのか?
人見知りでも大丈夫なの???と心配な人もいると思います。
そんな人のために写真付きで体験レビューをしていきますね!!

丸善京都本店

2019年の会場は丸善 京都本店。
BALの通用口で待機して住人と書かれた名札プレートを受け取ります。
住人ストラップ
参加者→住人
書店員・主催者→添乗員
取材陣→取材
協賛企業→ゲスト
となっていました。

オリエンテーションののち、席決めをくじ引きで決めて2番のレジャーシートへ。
陣地設営をする感じでテントを立てていきます。
設営済みテント

テントより大変だったのはマットを膨らます作業…。
私の手ではポンプを支えきれず同行者にやってもらいました。
書架に囲まれた空間
しばらく自由時間なので書架をふらふら
丸善京都本店内観
丸善京都本店内観
あてもなく書架をさまよって色々見るだけでも楽しいです。
普段は時間に追われていたり、人が多くて見ていないようなところも見ていきます。
丸善京都本店内観

最初に手に取って読んだのは、『ドゥルーズ・知覚・イメージ 映像生態学の生成』編/宇野邦一
田中泯さんとのダンスや演技・映画についての対談が印象的でした。
大学での講義を思い出す一冊でした。

2冊目は『文化芸術の投資効果 メセナと想像経済』著/加藤種男
今度文化政策に関するフォーラムに行くので予習がてら。
最近は愛知トリエンナーレについての騒動もありましたし、企業から地方の都市の招致まで書かれていて勉強になりました。

読んだ本は売り物ですので、備え付けのタオルで拭いて所定の場所に置きます。
タジマエ工業株式会社様からの協賛品です。
拭くのがもったいないくらい刺繍が細かくて凄く可愛いですね。
刺繍入りタオル

皆さん結構ハイスピードで読んでいます。
他の人がどんな本を読んだのかみるのも楽しいです。
読んだ本達

消灯前に少しまた書架をうろうろします。
丸善京都本店内観

今話題の『となりのヘルベチカ マンガでわかる欧文フォントの世界』著・イラスト/芦谷國一 監修/山本政幸を発見。
フォントを擬人化した漫画って新しいですよね。
作者さんのサインも飾られています。
となりのヘルベチカ

丸善京都本店は地下1階と地下2階に店舗があるので、止まっているエレベーターを上って地下1階へ。
上からみたテント

普段は行かない児童書のコーナーでなつかし作家さんを見つけて朝までのお供に。
『都会のトム&ソーヤ(1)』著/はやみね かおる
小学生の時夢水清志郎シリーズがお気に入りで読んでいたのを思い出しました。
1巻を読むと続きが欲しくなるのでシリーズものは散財してしまう原因になります(笑)

丸善京都本店の店長さんと店員さんがお二人待機していらっしゃるので、読みたい本が見つからない場合探すのを手伝ってくれます。
私も「こういう内容の書籍ありますか?」と質問して、対象になりそうな分類の書架へ案内していただきました。
書店の店員さんはそれぞれ担当分野があるので、気軽に書籍について尋ねてみると新しい本との出会いがあるかもしれません。

小腹が空いたらカフェスペースへ。
普段は丸善の創始者である早矢仕有的が考案したともいわれているハヤシライスを食べる事ができます。
今回は協賛企業さんの飲食物が並んでいます。
ちなみにバックの金屏風は仙人図で大日本印刷が復元に成功したとても高価なものだとか。
絶対に触ってはいけないと釘をさされた程です
カフェスペース

ラテアートも当日限定でやっていました。
愛知県一宮市からベルコルノさんが出張してきてくださいました。
ラテアート

洋書コーナーに移動して横になります。
丸善京都本店内観
横をみると洋書のマンガ本が!ジョジョの装丁が綺麗です。
丸善京都本店内観

結局貫徹してしまいました。
それぞれ撤収と書籍を購入して解散となりました。

真夜中の読書会

今年度から初めての試みとなる真夜中の読書会。
各自がイチオシの一冊を5分間で紹介するというもの。
ビブリオバトルの様ですが、発表に順位はつけずあくまでも参加者同士の交流の一環とのことです。

5分を計るのは協賛企業のカシオ計算機株式会社様のタイマーでした。

丸善ジュンク堂に住んでみる が有名になっていくと同時に取材も増えて、反面参加者同士の交流が減ったような気がすると思い真夜中の読書会を企画したとか。

最初に丸善ジュンク堂の方がお手本を見せてくれました。
その際に紹介されたのは『仕事論』著/藤村忠寿・嬉野雅道
丸善ジュンク堂に住んでみるの企画もこの本を読んでいる時に思いついたとか!

私を含め住人一同が紹介したのはこれらの本。
真夜中の読書会
『ぼくのマンガ人生』著/手塚治虫
医者から漫画家になるという異色の経歴を持つ手塚治虫がどのようにして漫画家になったか書かれています。
紹介の時に原稿を用意していて意気込みを感じました。

『ほの暗い永久から出でて』著/上橋菜穂子・津田篤太郎
ファンも多い上橋さんが自身の母の死から死生観について津田医師との文通を通して考える作品。
すごく詳しく魅力的にお話頂きました。

『改訂版 金持ち父さん貧乏父さん』著/ロバート キヨサキ・白根美保子
大学の授業の本を探している時に出会ったという本。
改訂版はすっきりまとまっていて読みやすいそうです。

『鴨川ホルモー』著/万城目学
京都という土地柄、地元民なら風景を想像して読むことが出来る一冊だそうです。
映画化もされた有名な一冊ですよね。
京都に詳しくなりたい人は読んでみるといいかも?!

『和菓子のアン』著/坂木司
奥様との甘酸っぱいエピソードをお話頂きました。
接客業あるあるが沢山出てきて楽しいとのこと。
読書ブランクが長いひとも読みやすいとのことです。

『一九八四年』著/ジョージ・オーウェル 訳/高橋和久
この本のミソになる設定をお話されていました。
あの村上春樹の『1Q84』の元になったお話ですね。
ディストピア小説やSF小説ってマニアックな設定が沢山あるほど読み応えがありますよね。

『映画をみると得をする』著/池波正太郎
鬼平犯科帳シリーズなどで有名な池波正太郎先生は映画狂なのをご存じでしょうか?
洋画からピンク映画まで紹介していて、初心者もそうでない方も映画の見かたが分かる一冊です。

『おしっこちょっぴりもれたろう』著/ヨシタケシンスケ
5分ぴったりで読み聞かせしていただきました。
子供には共感、大人は深く読み解くことができる絵本です。
すごく面白いし深い絵本でヨシタケワールドに引きずり込まれます。

『Kの昇天』著/梶井基次郎
梶井基次郎の大ファンだという住人の方に紹介いただきました。
10ページ程の短い短編ですが、『檸檬』しか読んだことがない人は一度『Kの昇天』を読んで欲しいとのこと。
ちなみにこの本には教科書に載っていた『檸檬』も収録されています。

『しゃばけ』著/畠中恵
装丁のかわいさもさることながら、内容も凄く愛らしいキャラクターがいっぱいです。
妖怪ものとか好きな人はたまらないと思います。

最後に丸善京都本店の店長さんのイチオシ本を紹介いただきました。
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』著/ブレディみかこ
ご自身も高校生と中学生のお子さんがいるということで、子供の成長や強さを感じられる作品だと仰っていました。
これは私も読んだのですが、イギリスの人種問題や差別について実態を知れるうえ、子供が親の知らないところで成長している心強さや寂しさをとてもうまく書いているエッセイだと感じました。

皆さん本好きなだけあって紹介が上手だったり、どこに着目して読んでいるとか、好きな作家さんのお話など聞けて本当に楽しかったです。(自分が紹介するときはめちゃくちゃ緊張しましたが…)

この会の後に紹介された本や著者について聞いてみたりしてお互いに話しかけやすくなったと思います。

丸善に檸檬を置く

京都の丸善といえば檸檬ですよね!
多くの人が梶井基次郎の『檸檬』を教科書で読んだと思います。

私はほこりっぽい丸善の中の空気が、その檸檬の周囲だけ変に緊張しているような気がした。私はしばらくそれを眺めていた。
不意に第二のアイディアが起こった。その奇妙なたくらみはむしろ私をぎょっとさせた。
――それをそのままにしておいて私は、なにわぬ顔をして外へ出る。――
私は変にくすぐったい気持がした。「出て行こうかなあ。そうだ出て行こう」そして私はすたすた出て行った。
変にくすぐったい気持が街の上の私を微笑ほほえませた。丸善の棚へ黄金色に輝く恐ろしい爆弾を仕掛けて来た奇怪な悪漢が私で、もう十分後にはあの丸善が美術の棚を中心として大爆発をするのだったらどんなにおもしろいだろう。
私はこの想像を熱心に追求した。「そうしたらあの気詰まりな丸善も粉葉こっぱみじんだろう」
そして私は活動写真の看板画が奇体な趣きで街をいろどっている京極を下って行った。

出典元:『檸檬』著/梶井基次郎

勿論私も持ってきましたよ。
檸檬
さてさて置きに行きましょうか。

丸善京都本店では常に籠を置いていて、普段も自由に檸檬を置いて行っていいそうです。
※本の舞台となった店舗が閉店するときや、現在の京都本店が開店したときに檸檬を置いていくお客さんが後を絶たなかったことから設置されたとか。
沢山の檸檬

沢山の檸檬が籠に収められました。
書籍に押すことが出来るオリジナルスタンプもあるようです。
本好きならわかると思いますが、本の中と同じシチュエーションや聖地巡りなどすごく興奮しますよね。
店舗の特徴を活かしたイベントでした!

住民票の授与

イベントの最後に淀川工技社様から住民票の授与をしていただきました。
しおりにも使えるミニサイズも同封。
柄も丸善京都風で特別感があります。
これは嬉しいですね。
住民票しおり

丸善ジュンク堂に住んでみる 協賛企業

丸善ジュンク堂に住んでみるでは毎年沢山の協賛企業がTwitterの呼びかけに答えて参加してくださっています。
企画内でのみ使えるものから、夜食として食べられるもの、お土産として持って帰れるものまで沢山!!!
真夜中に本を読んでいるとおやつも食べたくなりますし本当に協賛企業さんには助けられました(笑)

持ち帰りグッズのレビュー

持ち帰りができるグッズが支給されました。
当日も快適に過ごせるものも多く、災害時の準備にも最適な商品が沢山で嬉しかったです。
協賛企業の方々ありがとうございました。

株式会社キングジム

着る布団&エアーマット
これは本気の災害対策グッズですね。着たまま書店内を移動している人を多々見かけました。
私は身長が150センチ以下なので裾をまくって留めることが出来る仕様が嬉しいです。
着る布団
着る布団

首元も絞ることが出来るので室内の寒さだったらこれで防ぐことができますね!着た感じは全身ダウンという感じでした。
着る布団

エアーマットは空気を入れるのと、特に抜くのに体力とセンスが必要です。
皆さん空気を抜くのに悪戦苦闘していました。
エアーマット
それでもこれがあると背中が痛くないのと持ち歩くのに軽いので、どこでも寝床になってGOODな商品でした。
防災用に安いので買っておくのもいいかもしれません。
一家に一台着る布団&エアーマットですね。

株式会社ロゴスコーポレーション

Q-TOPフルシェード200とインフレートまくら
持ち帰り不可ではありますが、フルシェードを設置。
組み立ては初心者でも簡単にできました。
設営済みテント

まくらは持ち帰り可能。
自動で膨らむまくらなのでとても楽ちんです。息を吹き込んで膨らますこともできます。
インフレートまくら

ソフト99様

メガネシャンプー 除菌EX
持ち帰り用にミンティベリーとフローラルの香りの2種類をいただきました。
メガネシャンプー

それに加えてトイレにも無香料のものが置いてありました。
これで眼鏡を洗ったらレンズがピッカピカに!!!素晴らしいです。
読書好きな人は目が悪い人も多く、メガネユーザーであることも多いので良い商品でした。
メガネシャンプー

タングルティーザージャパン様

タングルティーザー
あの有名なタングルティーザー(ミニサイズ)の檸檬色。
寝ぐせがついた髪もこれでスベスベサラサラになります。
しかも専用の台座もついてました…可愛いです…
タングルティーザー
こうやって見るとますます檸檬に見えてきますね。

株式会社トミテック様

オリジナルビッグサイズビニールバッグ
これだけのグッズを持って帰るのに袋がないと…ということでこのビニールバッグの登場です。
檸檬柄と色がいいですね。特別感があります。
オリジナルビッグビニールバッグ

中に協賛グッズを入れた状態がこちら
オリジナルビッグビニールバッグ
まだまだ余裕があったので買った書籍もここに入れました。
今回の企画にピッタリのグッズでした。

飲食物のレビュー

当日はカフェスペースとテントで飲食が可能です。
夜食が沢山用意されていて嬉しい限りでした。

ベルコルノ様

ラテアート
今回のもう一つの目玉と言えるカラフルなラテアート!
ラテアート

私は鬼平犯科帳の中村吉右衛門を描いてもらいました。
ラテアート
ラテアート
お話しながらもどんどん出来上がっていきます。
影をつけるのに黄色を使っているのが新発見でした。

フィルム調の渋いラテアートが完成しました!!!
ラテアート

ラテアートがカラーでできるというのを始めて知りました。
店主の伊藤さん曰く出張に持ってきたエスプレッソマシンは3万円ほど。大人の趣味としては始めやすいものなんだそうです。絵心は必要かもしれませんがうまく出来たら楽しいでしょうね。
伊藤さんは『フォトジェニックなラテアート』という技術本を出されています。
書籍内にQRコードがあり動画で技法を見ることが出来るそうです。

株式会社湖池屋様

じゃがいもの余韻「薫るトリュフ&岩塩」「新鮮な出逢いココナッツ&ペッパー」
夜が更けるにしたがってジャンキーなものって食べたくなりますよね?
そんなときについつい手がでてしまう商品。
じゃがいもの余韻

「薫るトリュフ&岩塩」は王道の味。
岩塩が効いていてエンドレスで食べられます。
「新鮮な出逢いココナッツ&ペッパー」はココナッツの甘い香りがふわっとしてしょっぱいのに甘い新感覚。
個人的にはこちらの味が好きでした。ココナッツの甘い匂いが好きな人にはオススメです。

カンロ株式会社様

ピュレグミ「レモン味」
誰でも一度は食べたことがあるピュレグミ。
丸善京都本店ということでレモン味が置いてありました。
すっぱくて甘くて眠くなってきたころに食べると目が覚めました。
ピュレグミ

株式会社亀屋万年堂様

冬限定ナボナ「宇治抹茶クリーム」
甘いものとしょっぱいもの、次に食べたくなるのはほろ苦いものですよね。
宇治抹茶味なので、遠方から来た住人もきっと京都らしさを感じられたと思います。
ふわっととろけるのでいくらでも食べられるという落とし穴がありました。
冬限定ナボナ

株式会社ローゼン様

マネケンワッフル
これも有名なマネケンワッフル!よく駅の改札前などにお店があってつい立ち寄ってしまう人は多いはず。
プレーンからホワイトチョコまで味が沢山あって飽きませんでした。
お腹にたまるので明け方に食べたくなりました。
マネケンワッフル

ペリエ様

ペリエ
無糖炭酸水のペリエで水分補給。
私はスーパーでペリエのペットボトルを買うほど無糖炭酸水が好きな人間なので大歓喜の商品でした。
特別感のある緑のガラス瓶で飲むペリエはやっぱり美味しかったです。
店内は乾燥しているので随時水分補給は必須でした。
ペリエ

常盤薬品工業株式会社様

眠眠打破
眠くなってきたときに、「眠いけどまだ本が読みたい」と思うのが本好きの性です。
そんなときにぴったりの一本でした。
きっと受験勉強の時にお世話になった人も多いはずです。
眠眠打破

ポッカサッポロフード&ビバレッジ様

キレートレモン
丸善京都本店ということで協賛企業様が檸檬関係が多いですね。
朝の起き掛けに飲んでいる住人多数でした。
すっきりするので朝の一本に最適。読書の間にもリフレッシュできるのは良かったです。
キレートレモン

丸善ジュンク堂に住んでみる まとめ

無料でここまで楽しめる丸善ジュンク堂に住んでみるなので、ぜひご自身の住んでいる地域で開催の際には応募してみてはいかがでしょうか?

私はここで出合った参加者さんと連絡先を交換して、毎月読書会を開催しています。
今では同じ趣味を共有し合う大切な友達です。

きっと素敵な思い出になること間違いなし!!もしかしたら素敵な出会いもあるかもしれません!!!